100m、200m、4×100mR、4×400mRの4種目に出場した竹下裕希(スポ2)は全ての種目で表彰台を飾った。
2日目に行われた100m決勝では、前半からスピードに乗り先行していた九鬼巧(スポ2)に迫っていく走りを見せ、後半追い上げてきたロンドン五輪代表の中大・飯塚翔太らとのラスト勝負になった。ゴールした瞬間は、「隣のレーンを走る飯塚さんに負けたのはわかったけど、何位かはわからなかった。」という竹下。確かに観客側から見ても、誰が1位かわからないくらいの僅差だった。それもそのはず、1位から4位までが0.04秒にひしめくレースだったのだ。レースが行われた時のグラウンドコンディションが悪く、好タイムが出なかったのが悔やまれるが、ここでの好調な滑り出しがその後に行われた種目の原動力になったのは間違いない。
大会最終日に行われた200m決勝でも竹下の好走が光った。 午前に行われた準決勝では、「前半スピードに乗りきれなかった(竹下)」。 この課題を修正しようと臨んだ決勝のレース。竹下の思うようにスピードが上がらない。タイムは自己ベストタイという好記録だったが、「レース内容としては、良くなかった」と振り返った。竹下の思うように調子が上がれば、自己記録の更新、200m優勝があったかもしれないだけに残念だ。
4日間の竹下の走りを支えたのは、早稲田のチームだけではない。全カレの期間中、竹下のお母さんが応援に駆け付けていたのだ。「親が来ると調子がいいんです」と照れながら話す竹下の好調の陰にはお母さんのパワーがあった。今年5月に行われた関東インカレの際にもいらしていたそうだが、今回は同じホテルに泊まっていたため食事を共にする機会もあったそうだ。そんな中で行われた今大会、「勝つのを見せられて良かった。」と走りで最高の親孝行もしていた。
今季の早稲田の短距離勢は、ロンドン五輪代表にもなった九鬼に注目が集まりがちだったが、竹下も負けてはいない。関東インカレ、そして今大会と複数種目で表彰台を飾り、頭角を現してきた竹下。エースとして早稲田の短距離を牽引する存在になるに違いない。今後の竹下のさらなる活躍が楽しみだ。
【竹下裕希結果】
◇100m 予選4組6レーン 10秒63(-3.5) 1着 準決勝進出 準決勝1組3レーン 10秒48(-1.7) 2着 決勝進出 決勝5レーン 10秒72 2位 ◇200m 予選
4組8レーン 21秒06(+1.2) 1着 準決勝進出 準決勝3組3レーン 21秒08(+0.1)2着 決勝進出 決勝5レーン 21秒01 2位 ◇4×100mR 決勝
8レーン 北村-九鬼-竹下-三原 39秒19 1位
4×400mR 決勝
4レーン 牧野-竹下-浦野-野澤 3分05秒75 1位
関連URL
早稲田大学競走部公式サイト
|